ワインの勉強はどこから始める?初心者向けの順番と勉強法、ワイン会に知識は必要か
「ワインのことを少し知っていたら、もっと楽しめそう」。そう思っても、ぶどうの品種、産地、造り方と、覚えることが多すぎて、どこから手をつければいいか迷いますよね。
この記事では、初心者がワインの勉強を始めるときの順番と、無理なく続けられる勉強法をまとめます。後半では「ワイン会に参加するのに、知識や資格は必要?」という疑問にもお答えします。
結論:最初は「飲んで、記録する」だけで十分
ワインの勉強というと、教科書を読んで産地を暗記するイメージがあるかもしれません。でも、初心者のうちはいろいろ飲んで、好きか苦手かを記録することがいちばんの近道です。
知識は、飲んだ経験と結びついたときに初めて身につきます。「この酸っぱい白が好き」と感じたあとで「それはソーヴィニヨン・ブランという品種」と知ると、次に選ぶときに役立つ知識になります。
勉強する順番の目安
覚えることは、次の順番で広げていくと迷いにくくなります。
| 順番 | 覚えること | ここまで分かると |
|---|---|---|
| 1 | 味わいを表す言葉(辛口・甘口、ボディ、酸味、渋み) | 自分の好みを言葉で伝えられる |
| 2 | ワインの種類(赤・白・ロゼ・スパークリング)と造り方の違い | 色や泡の違いがどこから来るか分かる |
| 3 | 代表的なぶどう品種を5〜6種類 | お店のリストやラベルから味の見当がつく |
| 4 | 主な産地と、産地による味わいの傾向 | 同じ品種でも国や地域で味が変わる理由が分かる |
| 5 | 料理との合わせ方、温度やグラス | 家でもお店でも、よりおいしく飲める |
1〜3の言葉と品種は、ワイン初心者の基本用語集にまとめています。まずはここから拾い読みしてみてください。
ステップ1:味わいの言葉を覚える
最初に覚えたいのは、味を表す基本の言葉です。「辛口」「甘口」「軽い」「重い」「酸味」「渋み」。この6つだけでも、お店で「すっきりした辛口の白を」「渋みの少ない軽めの赤を」と頼めるようになります。
難しい表現を覚える必要はありません。自分が感じたことを、自分の言葉で言えれば十分です。
ステップ2:ワインの種類と造り方を知る
ワインは、ぶどうを発酵させて造るお酒です。造り方の違いで、大きく次のように分かれます。
- スティルワイン:泡のない、ふつうのワイン。赤・白・ロゼがあります。
- スパークリングワイン:発酵でできる炭酸ガスを閉じ込めた、泡のあるワイン。
- 酒精強化ワイン:造る途中でブランデーなどを加えて、アルコール度数を高めたワイン。シェリーやポートワインが代表です。
- フレーバードワイン:ハーブや果汁などで香りをつけたワイン。ベルモットやサングリアがこの仲間です。
赤ワインは黒ぶどうを皮や種ごと発酵させるので、色と渋みが出ます。白ワインはおもに白ぶどうの果汁だけを発酵させるので、渋みが少なく、すっきりした味になります。この違いを知っているだけで、「渋いのが苦手なら白やロゼから」と選び方が見えてきます。
ステップ3:代表的な品種を5〜6種類だけ覚える
世界にはたくさんのぶどう品種がありますが、最初は次の6つを知っていれば、お店のリストのかなりの部分が読めるようになります。
| 品種 | 色 | 味わいの傾向 |
|---|---|---|
| カベルネ・ソーヴィニヨン | 赤 | 色が濃く、渋みがしっかり。力強い |
| メルロー | 赤 | 渋みがやわらかく、まろやか |
| ピノ・ノワール | 赤 | 色が淡く、渋みが少なく、華やかな香り |
| シャルドネ | 白 | 造り方で味が大きく変わる。すっきりから、樽の香りのコクのあるものまで |
| ソーヴィニヨン・ブラン | 白 | ハーブや柑橘の香り。爽やかな酸味 |
| リースリング | 白 | 花や果物の香り。辛口から甘口まで幅がある |
北海道のワインなら、ケルナーやツヴァイゲルトレーベなども覚えておくと楽しくなります。北海道の品種については余市ワインとは?で紹介しています。
ステップ4:産地と「新世界・旧世界」を知る
同じ品種でも、育った土地の気候で味が変わります。涼しい土地では酸味が残りやすく、暖かい土地では果実味が豊かになりやすい、というのが大まかな傾向です。
産地を覚えるときは、フランスやイタリアなどヨーロッパの伝統的な産地(旧世界)と、アメリカ、チリ、オーストラリア、日本などの比較的新しい産地(新世界)に分けて考えると整理しやすくなります。詳しくは新世界(ニューワールド)ワインとは?をご覧ください。
ステップ5:料理との合わせ方を試す
最後は、料理との組み合わせです。「魚には白、肉には赤」がよく知られていますが、実際は料理の味の濃さやソースに合わせるほうがうまくいきます。軽い料理には軽いワイン、濃い料理にはしっかりしたワイン、と重さをそろえるのが基本です。
具体的な組み合わせの例は、牡蠣に合うワインの選び方で紹介しています。

続けやすい勉強法
1. 飲んだワインを記録する
いちばん効果があるのがこれです。飲んだワインのラベルをスマートフォンで撮り、品種・産地・価格・感想をひと言メモしておきます。ワインの記録用アプリを使ってもかまいません。10本、20本とたまると、自分の好みの傾向が見えてきます。
2. 飲み比べをする
1本ずつ飲むより、2〜3本を並べて飲むほうが違いがはっきり分かります。「同じ品種で産地違い」「同じ産地で品種違い」と、条件を1つだけ変えるのがコツです。ハーフボトルや、グラスワインの種類が多いお店を使うと手軽です。
3. 入門書を1冊読む
図や写真の多い入門書を1冊、手元に置いておくと便利です。最初から通して読まなくても、飲んだワインの品種や産地のページを開くだけで十分です。
4. お店の人に聞く
ワインショップやワインバーのスタッフは、質問すると喜んで教えてくれることがほとんどです。「今日飲んだこのワインが好きだった。似たものはありますか?」と聞くだけで、実践的な知識が増えていきます。
5. スクールやセミナーに通う
体系的に学びたい人は、ワインスクールや単発のセミナーも選択肢です。講師の説明を聞きながら何種類も飲み比べられるので、独学より早く感覚がつかめます。まずは1回だけの入門講座から試すと、自分に合うか判断しやすくなります。
資格の勉強はしたほうがいい?
ワイン好きが目標にする資格として、日本ソムリエ協会の「ワインエキスパート」があります。飲食の仕事をしていない一般のワイン愛好家が受けられる資格で、筆記の一次試験と、テイスティングの二次試験があります。
ただし、出題範囲は世界中の産地、法律、醸造、ワイン以外のお酒まで幅広く、合格にはまとまった勉強時間が必要です。「ワインをもっと楽しみたい」という段階なら、資格は急がなくて大丈夫です。
- 資格が向いている人:目標があるほうが続く人、体系的に知識を整理したい人
- まだ急がなくていい人:まずは好みを知りたい人、気軽に楽しみたい人
日本ソムリエ協会には、より気軽に受けられる「ワイン検定」もあります。受験の条件や日程は年によって変わるので、受ける場合は協会の公式サイトで最新の情報を確認してください。
ワイン会に参加するのに、知識は必要?
知識がなくても大丈夫です。ワイン会は、ワインを口実に人と話す場です。詳しい人ばかりが集まるわけではなく、「ワインは好きだけど、よく分からない」という方もたくさん参加しています。
むしろ、ワイン会は勉強の場としてもおすすめです。
- 1本ずつ買わなくても、何種類ものワインを少しずつ飲み比べられる
- 主催者や詳しい参加者に、その場で気軽に質問できる
- ほかの人の感想を聞くと、自分では気づかなかった香りや味に気づける
知っておくと安心なのは、知識よりもちょっとした作法です。乾杯でグラスをぶつけない、注いでもらうときはグラスを置いたまま、といった基本はワイン会とは?初めてでも安心の流れ・服装・マナーにまとめています。
まとめ
- 最初は「飲んで、記録する」だけで十分。知識は経験と結びつくと身につく
- 味わいの言葉 → 種類 → 品種 → 産地 → 料理、の順に広げると迷わない
- 飲み比べと、お店の人への質問がいちばんの近道
- 資格は、目標がほしくなってからで遅くない
- ワイン会は、知識がなくても参加できて、勉強の場にもなる
札幌の and wine では、北海道・余市のワインを中心に、初めての方や一人参加の方も楽しめるワイン会を開いています。一人参加のコツは札幌のワイン会に一人で参加するには?、予約の流れはワイン会の予約方法をご覧ください。ご不明な点はQ&A、お問い合わせからどうぞ。


